Q3. 食べてはいけないもの、食べたほうがいいものはありますか?

結論から言うと、アトピー性皮膚炎の患者さんにとって
「絶対に食べてはいけないもの」や「積極的に食べたほうがいいもの」を一概に決めることはできません。
食べ物が体に合うかどうかは、個々の体質や症状の状態によって異なるため、診察を通じてしっかり見極めていく必要があります。

世の中では「肉はダメ」「小麦は避けるべき」「砂糖は悪い」といった情報が多く見られますが、私自身の臨床経験からは、これらが必ずしもアトピーを悪化させる原因とは限らないと感じています。
とはいえ、「やってみたい」という方が実践されるのは問題ありません。
食べないということは、その食品による影響が体に及ばないということですから、治療に悪影響を及ぼすこともありません。

注意が必要なのは、「アトピーによい」と言われているものを、毎日のように積極的に取り入れているケースです。
その食べ物が体に合っていない場合、知らず知らずのうちに回復を妨げていることがあります。
「これは体によいはず」と思い込まず、実際に自分の体にとってプラスになっているかどうかを見極める視点が大切です。

基本的には、偏らずバランスよく食べることをおすすめしています。
たとえ一時的に体に合わないものを口にしてしまっても、毎日食べ続けなければ、体は自然とその影響を中和し、良い方向へ戻そうとする力を持っています。

上部へスクロール