Q4. アトピー性皮膚炎では、保湿はしたほうがいいのでしょうか?

A. 基本的には保湿をおすすめしますが、どうしてもしたくない場合は、無理にする必要はありません。

乾燥やかゆみの原因には、主に2つの種類があります。

1つは、アトピー性皮膚炎そのものによって起きる病的な乾燥やかゆみ

もう1つは、季節や空気の乾燥など、外部環境による乾燥やかゆみです。

前者(病気によるもの)は、病気そのものが改善しない限り治まりません。つまり、治療が唯一の対策です。

一方、後者(環境によるもの)は、保湿によって一時的に防ぐことができます。少しでも快適に過ごせるのであれば、保湿はしたほうが良いでしょう。

ただし、重要なのは**「何で保湿するか」**です。

使う保湿剤が、身体の回復を妨げていないかどうかは、診察によって判断する必要があります。

「保湿をすると、身体が本来持っている潤す力が働かなくなる」と言う方もいますが、臨床経験からするとそのようなことはありません。

身体はそこまで単純ではなく、必要に応じて回復力はきちんと発揮されます。

どうしても保湿したくない場合も、治療の妨げになることはありません。

何かを“与える”ことで影響が出ることはありますが、“使わない”ことは身体に影響を与えません。

そのため、**「保湿したくないならしなくても構わない」**というスタンスを当院ではとっています。

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